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指導の内容

ふくしま式の本のタイトルでよく見る
「本当の国語力」という言葉の意味、
考えてみたことがありますか?

ふくしま式の本のタイトルでよく見る
「本当の国語力」という言葉の意味、
考えてみたことがありますか?

本文のコピペで
つくる答案には
限界がある。

神奈川県立高校の入試問題(平成25年)の一部をご紹介します。島田雅彦氏「いまを生きるための教室」からの引用です。
【世界中の人がみんな同じ言葉で話せたらいいのにな。私も外国語でなかなか自分の言うことが通じないときなど、外国語が恨めしく思うときがある。でも、世界には無数の言葉があった方がいいと思いなおす。なぜなら、言葉が同じなら、誰もが同じようなことしか考えられなくなるからだ。自分と似たようなことを言ったり、やったりする奴が世界に何万人もいたら、自分なんてこの世にいなくたって済むではないか。人と違う言葉を話す……それ自体が価値を生むのだ】
「この文章を40字以上50字以内の一文で要約しなさい」というのが、設問です。さて、どうまとめますか?
まず、とある答案を紹介しましょう。
「人と違う言葉の使用が価値を生み、同じ言葉だと思考も同様になるので、世界に言葉は無数にあった方がいい。」
まあまあですが、コピペ感があります。私が採点すると10点中6点程度です。
次に、ふくしま式の模範解答です。
「同じ言葉は一様な思考を生むが、違う言葉は多様な思考を生むため、世界には無数の言葉があったほうがいい。」
いかがでしょうか。一読して意味が「分かる」でしょう。(→)

コピペを超えた
大胆な言いかえを
可能にする技術。

(→)「分かる」とは「分ける」こと。対比関係で明確に区別する(分ける)からこそ「分かる」のです。対比を明確にするためには、反対語が不可欠です。ここでは「一様・多様」です。本文のどこにこの言葉があるの、と思いますか? そう、ありません。でも、文意は正しい。
読解では、分かりにくい部分こそが問われます。そこを「分かりやすく」せよと指示するのが、読解問題というものです。
そのためには、このような「反対語を骨組みとした、勇気ある大胆な言いかえ」が必要です。むろん、勝手に自分の意見を混ぜたりしてはいけない。文意が変わらぬように、抽象・具体のレベルを操作する。そのためには、語彙力も必要になります。
ふくしま国語塾で学べば、こうした「言いかえ」ができるようになります。本文のコピペで終わらせない「本当の国語力」を身につけられるのです。
もちろん、時間はかかります。でも、石の上にも3年。入塾して間もない子と3年経過後の子とをくらべると、こうした「言いかえ」に対する意識の差に驚かされ、嬉しく感じることがよくあります。
ちなみに、先に示した1つ目の答案は、神奈川県の模範解答です。国語の入試というのは、まだまだ発展途上なのですね。
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